ドリース・ヤザミ氏:第二回世界人権フォーラムは、人権の普遍性を強化
ドリース・ヤザミ氏:第二回世界人権フォーラムは、人権の普遍性を強化
第二回世界人権フォーラムが、1127日から30日にかけて、マラケシュで開催される。本フォーラムは、人権の普遍性を強化することになると、モロッコの国家人権評議会のドリース・ヤザミ議長は、パリで記者団に対して述べた。

 昨年12月に第一回フォーラムの南米ブラジリアでの開催に続いて二回目のフォーラムとなる。
 モロッコ国王ムハンマド六世主催の本フォーラムは、古典的なテーマの検証とともに、人権に関連する近年の諸問題についても議論が交わされる。例えば、高齢者の人権に関する宣言案作成や「企業と人権」といったテーマに関する議論が予定されている。
 このフォーラムは、いわゆる「南」の国々が深くかかわっており、女性、若年層、児童、移民など、社会的に「弱い」立場に置かれた人々の人権を含む古典的なテーマに関する議論を深める機会が提供される予定となっている、とヤザミ議長は続けた。またフォーラムでは、人権に関する切手やプラスチック・アートの展示など文化行事も開催される。
今回の世界人権フォーラムは、気候変動に関する国際会議(パリ)や北京20プロセスのフォローアップ会議(ニューヨーク)など、2015年に予定されている諸会議と一連のものである。
 ヤザミ議長は、フォーラムの規模について、世界94カ国から約5000名のNGO関係者や専門家が集うと述べた。さらに、ヤザミ議長は、モロッコのあらゆるNGOが、フォーラムでパネルを組織するか否かは問わず、本フォーラムの準備プロセスには参加し、自由闊達な提案をおこなったことに言及した。
 モロッコ国内での人権状況の進展について、ヤザミ議長は、モロッコは20年前に人権分野での諸改革を開始している点を指摘し、この多元主義的かつ平和主義的な枠組みの中で、市民社会がモロッコの民主主義を強化する上で本質的な役割を果たしていることを強調した。また、このようなモロッコにおける人権分野での達成は、従来からモロッコ社会を構成する重要な一部であったアマジグ(ベルベル)やユダヤなどの文化的・言語的多様性をあらためて認めた2011年の憲法で強化されたことを指摘した。
 モロッコにおける移民問題については、様々な国籍を持つ移民の人々の合法化政策を実施していることに言及し、移民の人々にとって、より生活しやすくなるよう配慮がなされていることが強調された。
 フォーラムは、世界の人権問題に関して、先進事例を紹介するとともに、実効性を妨げる様々な制約を明らかにすることを目指している。4日間に、200のラウンドテーブルや人権研修などが予定されており、それに加えて52のテーマ別小フォーラム、17の特別シンポジウム、26の研修プログラム、15の文化行事が開催される。
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