モロッコ国王ムハンマド六世は、アフリカの治安と平和維持に関し、協力を強化することを表明した。また、連帯と人道主義の精神に則った自国の移民政策も継続することを表明した。
アフリカとモロッコとのつながりは「治安と平和維持の観点から重要である。アフリカ大陸の安定維持について、モロッコは常に協力を続けてきた」と国王は、31日にアディスアベバで開かれた第28回アフリカ連合首脳会議でのスピーチで述べた。
「独立以来、モロッコはアフリカ大陸での国連の平和維持活動に6度参加し、数多くの人員を派遣してきた。モロッコ軍は、現在も中央アフリカ共和国やコンゴ民主共和国に展開している」と国王は続けた。「また、モロッコは実質的な平和構築に向けて、特にリビアやマノ河流域での調停をおこなった」と述べた。
連帯と人道主義の精神に基づいた自国の移民政策をさらに推進することも表明した。
「南々協力に関する方針は明解で常に変らない。つまりモロッコは持てるものを惜しみなく共有するということである」と国王は述べ、「モロッコ国内において、サブサハラ出身者の受け入れについて、複数回にわたって規則などの整備がすすめられた。第一段階では25000名のサブサハラ出身者が裨益し、数週間前に実施された第二段階の整備も、連帯と人道主義の精神に基づいて、成功裏に終わっている」と述べた。
「これら一連の施策を誇りに思う。不法状態に長期間置かれた多くの男女にとって、これらの措置は必要不可欠なものであり、彼らがもはや周縁で職や住居、教育のない状況で生きることがないようにするためのものであった」と国王は続けた。
さらに「国際結婚、特にモロッコ人とサブサハラ出身の配偶者という夫婦が別居を強いられることがないようにするための措置である」と述べ、「移民のための、これら一連の建設的な措置は、進むべきモロッコの道を示すものであり、これまでモロッコが築いてきた連帯を強化するものである」と国王は強調した。